ファンタジア大賞出身作家インタビュー

上川景
第31回ファンタジア大賞で受賞させて頂きました。
作家兼研修医としてぼちぼち暮らしております。応募時は学生で時間が結構ありましたが現在はブラックコーヒーのように黒い職場になり、女の子が空から降ってくるように誰か助けに来てくれないかなと期待する日々。ぬわー。
撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ

イラスト:TEDDY
メカニックデザイン:鷲尾直広

受賞作は、どんな作品ですか?
人の存在を消す弾丸を手に入れた主人公が、それを使って世界を変えようとするお話です。
その魔法の弾丸で撃たれた人間は、最初からいなかったことになる……それまで行ってきたことも全て消えるから世界の在り方が変わる、というのが物語のギミックでした。
受賞作を執筆中に、特に意識していたことを教えてください(キャラやコンセプト、テーマ、文体など)。
コンセプトとしては「戦場で不思議な力を手に入れた少年が戦況を変えていく」という、物語としてはオーソドックスな部分を物語の主軸にしました。
魔法の弾丸によって世界を変える、というややこしいギミックなので、出来るだけ主人公目線で、読んでいる人が置いていかれないように一緒に謎を解いていく感じにしました。あとダレないように出来るだけ展開を多くするようにしたと思います。
なぜ、それを意識されていたのでしょうか? 狙い・意図を教えてください。また、それは達成できていたと思いますか?
小説とか物語は、個人的には分かりやすさが大事かなと思っているので……。特に新人賞のような大量の作品が一気に審査される形式だと、簡潔な面白さと分かりやすさが武器になりやすいかと。
ファンタジア大賞に投稿された理由はなんですか?
投稿できる文字数が他より多めで投稿しやすかったことと、好きな作家さんが多かった憧れのレーベルだったので応募させてもらいました。特に第31回のキャンペーンキャラクターだった「冴えない彼女の育てかた」の丸戸先生に影響されて創作を本格的に始めた身なので、募集ページで加藤恵を見た時に残り1カ月を切っていましたがなんとか駆け込んで応募しました。
ファンタジア大賞の投稿システムはいかがでしたか?
今はどこもネット投稿で便利でいいなと感じている今日この頃です。ファンタジアさんも投稿はしやすかったので助かりました。強いて言えば、テキストファイルだけでなくワードでも投稿できると嬉しかったかなと……ワードをテキストにすると実際どんな形で見られるのかよくわからなくなるので……
受賞するまでに、どのくらい書いて投稿してきましたか?
つい最近数えたのですが、これが6作目でした。
色々と使い回したりしたのがあるので、その前の5作も一次落選から最終選考から受賞からとバラエティに富んだ配分になってました。
削除してない単純な文字数ならその倍くらいかなと思います。
投稿後、「もっとこうしておけば」と思ったことがあれば教えてください。
たくさんありますが、投稿待ちの間にサボらずに作品をきちんと書いていろいろ応募しておけば良かったと怠けた自分を叱りたい今日この頃です。
ああ、あの時あれだけ暇だったのに……
受賞する自信はありましたか?
もちろんありました。
この作品が通らなければもうあとはないと決心していました。同時に応募して落選したもう一つの作品の話です。
受賞作に対する評価については想定通りでしたか?
自分が一番見て欲しかったアイデアの部分を見て頂けてそこで良い評価をもらえたので嬉しかったです。
ただ詰めの甘さなどはやはり見られるなと思いました。
受賞後、意外だったこと、大変だったこと、強く印象に残ったことなどを教えてください。
これもたくさんありますが、意外だったのは割と変更や書き直しが少なかったことです。大変だったのは校正でした。
自分の日本語力のなさを痛感しました。
作品作りにおいて、何を重視していますか?
分かりやすい面白さです。
あと自分しか使ってないような設定を考えてそれをきちんと動かすことを意識しています。
これから、どんな作家になりたいですか?
とにかく沢山の作品を書いて、多くの人に読まれる作家になりたいです。本になった時の感動を人生の中で長く続けていけたらと思っています。
これからファンタジア大賞へ応募する方たちへ、メッセージをお願いします!
多くの中からほんのわずかなものが選ばれるものは新人賞に限らず、相当運が絡むものです。他のレーベルで落ちた企画や応募作が他で通るなどザラですので、とにかくチャレンジし続けるのが大事かなと。
今は思うようにいかなくとも、正しいことを続けるのが、結局は良い方法なのかも……と思いながら、上川もいまいろいろと頑張っています。芽が出ないと本当に辛いですよね。気持ちは痛いほど分かります。上川もいままさにそうです。一緒に頑張っていきましょう。では、最後は上川の好きな太宰治風に締めようと思います――元気でいこう。絶望するな。では失敬。
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